70代女性 他院で抜歯と言われた歯を根管治療で治した症例

こんにちは!みらい歯科クリニックです♪

当院は外科治療を得意分野としておりますので、インプラント治療も行います。欠損部位に対する治療において現在インプラント治療よりも優れた治療法はありません。

しかし、実はインプラントは天然歯よりも優れている訳ではないのです。健康な歯と比較し、インプラントは80%程の状態と言われており、天然の歯に勝るものはございません。ですので、残せる可能性がある歯は安易に抜くのではなく残していく考え方はとても大切です。

歯を失う主な原因は『歯周病』と『根尖病巣』です。歯周病は歯周基本治療から再生療法まで含めた包括的な歯周治療をすることで状態を改善させることができますし、根尖病巣は適切な根管治療を行うことで状態を改善させることが可能です。

今回は、他院にて抜歯宣告をされた歯を根管治療にて状態を改善させた症例をご報告します。

年齢・性別:70代女性

主訴:奥歯の歯茎が腫れている

初診時経過:かかりつけ歯科で3年前に奥歯をセラミックに作り替えたが、最近になってその歯の歯茎が腫れて膿が出るようになりました。かかりつけ歯科の先生には歯がダメになっているから抜いてインプラントか義歯にしましょうと言われたが、歯を残したいので当院受診されました。

奥歯の根の周りには病巣が認められました。歯の破折の可能性も考えられ、治療して改善しない場合は抜歯の可能性もあることを患者様に説明した上で、状況を改善させるために根管治療を行うことにしました。

治療経過:セラミックを外すと内部には多量の虫歯と汚染物質が認めらました。

まず、根管治療を行う前には原則として虫歯は全て除去しておかないといけません。まず、虫歯を綺麗に除去して感染の原因となっている根の治療を開始しました。

古くから入っている根管充填材を除去しました。根の先は汚染物質で詰まっていたので、少し時間をかけながら病巣まで器具を穿通させていきました。何回か根管治療を行い、根管内がピカピカになったところで状態を確認するために長期間留置できる薬剤を根管内に置き、仮歯をセットした状態で1〜2ヶ月普通に噛んでもらいながら生活をしてもらいました。

治療前は噛むと痛みがあったのですが、この頃には噛んでも痛くなく、普通に生活をしても歯茎の腫れも生じなかったため治療を終えていくことにしました。

根の中に最終の充填材を入れて被せ物をセットし終了しました。

治療開始から6ヶ月後の画像です。

痛みや腫れの原因であった病巣は消失し、骨に置き換わっています。

上の1枚目が治療前の画像、2枚目が治療後の画像です。治療前に根の周りにあった黒い影(病巣)が治療後には消失していることが分かると思います。

治療期間:約6ヶ月

費用:保険治療範囲内

総括:このように、歯を抜かずとも適切な根管治療を行えば、元の良好な状態まで回復させることが可能な場合もあるのです。もちろん全ての症例に当てはまるわけではありませんし、根管治療も万能ではございません。しかし、歯は抜くと戻ってきません。抜く前に保存できる可能性があるのであれば、治療をトライしてみるのも良いのではないでしょうか。

当院は根管治療においてはかなり力を入れて行っています。様々な器具を使用し、簡易的な防湿は原則とし、適宜ラバーダム(患者希望時)やマイクロスコープを使用して精密な根管治療を保険治療範囲内で行っています。そこまでする理由は、根管治療でトラブルを抱えられている患者様がとても多いこと、また歯を残す上で根管治療は最も大切であると実感しているからです。

根管治療は回数も時間もかかる処置です。患者様の負担も大きいかと思いますが、ここで手を抜いてしまうといくら綺麗な歯を入れても長くは持ちません。『抜いてインプラント』というのも悪くありませんが、お悩みのある方は一度ご相談ください。