10代女性「左下奥歯が欠けて、時々寝る前に痛む」虫歯で一部歯の神経を取り除いた症例
年齢と性別 | 10代女性 |
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ご相談内容 | 「左下の奥歯が欠け、時々寝る前に痛みが出るので治療したい」とご来院されました。 |
カウンセリング・診断結果 | レントゲンを確認したところ、左下の奥歯(第1大臼歯/6番)に歯の神経に到達する深い虫歯が見つかり、虫歯が神経を刺激していることが原因で痛みが出ていました。 患者様は「軽く叩いたり温かいものでは痛みはないが、冷たいものでは痛みを感じる」とおっしゃっており、一般的には神経を取る選択をするくらい深い虫歯でした。しかし、常に痛む、温かいもので痛む、ズキズキと痛むという症状はなく、まだ健全な歯の神経が生きている可能性があると診断しました。 |
行ったご提案 ・治療内容 | 患者様がまだ10代という年齢から、歯の神経の細胞の再生力も高いことが予想されたため、虫歯に感染した一部の神経は取り、残りの健全な神経を薬剤で保護する「直接覆髄法(ちょくせつふくずいほう)」をご提案しました。
唾液が入らないよう気をつけながら、まずはすべての虫歯をきれいに取りました。その後、削ったことにより無くなってしまった部分を歯科用プラスチックで補強。周りから血液が入らないようにしてから、虫歯に感染している一部の神経を取り、残りの健全な神経を保護する薬剤「バイオセラミック」を入れた後、歯科用プラスチックを詰め、しっかりと噛める状態にしました。 |
治療期間 | 1日 |
治療回数の目安 | 1回 |
費用 | 3,000円 |
術後の経過・現在の様子 | 寝る前に出ていた痛みや、冷たいものでの痛みはなくなり、経過は良好です。 |
治療のリスク | ・神経は必ずしも全て残せるわけではありません。かなり繊細な組織のため、虫歯が深くても神経自体が健康かどうか、生命力があるか、患者様の年齢を考慮することが重要です。 ・神経を残せたとしても長期的な経過観察が必要で、経過を見ていても神経に炎症が起きる可能性は十分にあります。 ・神経を残したほうが歯の寿命は長くなりますが、すべて残せばいいというわけではありません。直接覆髄法が良く、すべての神経を取る「抜髄(ばつずい)」が悪いわけでなく、健全な神経が生きているかどうかをしっかり見極めて、傷んでいる様子が見られれば感染が拡大する前にすぐに神経を取る治療をおこなうという適切な判断が重要です。 |
治療前
治療中
治療後