親知らずはどうしたらいい??

こんにちわ!みらい歯科クリニックです。

患者様から時々こんな質問があります。

親知らずって抜いた方がいいんですか?

結構悩まれている方が多いようです。当然ですよね、皆さん知ってますもの。抜くと痛いこと・・・泣

ほとんどの方が一度は経験するであろう親知らずの抜歯。

僕も実際口腔外科在籍時に親知らずの抜歯は数多く経験しました。一心不乱に抜歯ばかり行っていた時期もあった程です笑

そこで様々な経験から親知らずについて少しお話していきます。

親知らずってなに??

親知らずは正確に言うと8番目の歯です。人間の歯は基本的には左右上下7番目まで合計28本の歯がお口の中に生えきているのが通常です。親知らずは一番最後に生えてくるのですが、親知らずに関しては元々存在しない人もいます。(ラッキーですね!)日本人は顎の大きさが欧米人に比べても大きくありません。なので、7番目の歯が生えてきたらお口の中がキツキツになってしまうのです。その上に8番目の歯は一番最後に生えてようとしてきますが、7番目の歯まで生え揃った時に、まだ奥に歯が生えるスペースがない事が多いため8番目の歯は中途半端な生え方をします。

こんな感じですね。向かって左下に横に向いた親知らずがあります。こうなってしまうとこの親知らずが今後お口の中にまっすぐ生えてくることはありません!ただ、中には親知らずまできちんと生え揃うほどスペースのある方もいらっしゃいます。しかし、歯ブラシが届きにくいせいか、虫歯になりやすい傾向にあります。

なぜ、親知らずを抜かないといけないの??

絶対に抜かないといけない事はありません。もちろん、そのまま抜かずに何にもなくいけることもあります。ただ、様々なリスクを考えると抜いた方が良いケースの方が多いかもしれません。

親知らずを放置することによるリスクって??

親知らずを抜かずに放置することにより、時々親知らずが原因のトラブルが生じることがあります。

①親知らずそのものが炎症の原因になってしまう

生え方によっては親知らずの周囲に炎症物質が蓄積されてしまうことがあります。それにより、疲れたときや体調が悪いときに痛み・腫れを繰り返してしまうことがあります。この場合、炎症の原因となっている親知らずを抜かないと再発を繰り返してしまいます。

②親知らずによって手前の歯の状態が悪くなる

親知らずがお口の中に生えて来れない場合、時々手前の奥歯にひっかかってしまっていることがあります。親知らずのお口の中に出てこようとする力は常に働いており、その萌出力が手前の奥歯のひっかかっている部分に作用し、手前の奥歯が吸収を起こしてしまうことがあるのです。『手前の歯に親知らずが食い込む』といった感じでしょうか。また、歯と歯の間に汚れが溜る事で虫歯になることもあります。

③歯並びが悪くなる

先程お伝えしたように、半永続的な萌出力の影響で歯が押されて歯並びが少しずつ悪くなることがあります。矯正医の中にも、親知らずを抜かないと矯正を始めない先生もいらっしゃいます。親知らずのせいでせっかくきれいに並べた歯が後戻りしてしまうリスクもあるからだと思います。

④親知らず自体が虫歯になる

どうしても中途半端に生えてきてしまうため、プラークがつきやすく掃除がしにくいといった事になります。そのため高い確率で虫歯になってしまうのです。

抜くタイミングは?時期は?

たまたま歯医者さんでレントゲンを撮影して親知らずがみつかった方もいらっしゃると思います。症状もないし、お口の中にも見えてないし、でも上記のように様々なリスクがある。けど、抜く勇気が湧いてこないという方は多いです。抜く時期に関しては、僕の考え方でもありますが、痛みや腫れ等の症状が出ていない、もしくは矯正の絡みがないのであれば無理してすぐに抜く必要はないかと思います。ただし、放置する事によるリスクは上記のようにあります。

じゃあ痛み等が出た時に抜くかどうか考えればいい?

それでいいと思いますが、その痛み等の症状がいつ出るかわかりません。10代、20代で出るかもしれないし、40代、50代で出るかもしれません。年齢が上がれば親知らずを抜く難易度はあがります。

なぜ、年齢が上がると親知らずを抜くのが難しくなる?

お口の中にしっかりと出て来れない歯は基本的に無刺激状態です。刺激の無いものは体がいらないものと認識します。そして、周りの骨とちょっとずつ同化してしまいます。そうなると、歯を抜こうにも骨とくっついているためなかなか抜けません。大きく骨を削らないといけなくなり、患者様の負担がかなり増えてしまいます。若いうちだと、そのようなことがないケースが多いので抜きやすくなります。

抜く時は痛い??

基本的にはしっかりと麻酔を行いますので痛くないです。当院では、親知らずの抜歯時には通常の麻酔の他に伝達麻酔も必ず行います。通常よりも、しっかりと無痛状態を作り出すことを心がけています・

抜いた後は痛い??

抜いた後は痛いです。もちろん個人差はあります。あまり痛くなかった人もいると思います。あと、腫れも出ます。結構大きく腫れる方もいらっしゃいます。腫れに関しては、組織が修復する上で必要な反応ですから、腫れたから良くないということはありません。いくら痛いといっても、鎮痛剤で十分コントロールできる痛みです。

親知らずはどこの病院でも抜けないの?

親知らずの抜歯は歯科の中で、口腔外科という分野の治療になります。口腔外科在籍時に様々の手術を経験させていただきましたが、親しらずの抜歯は難しい処置だと思います。口腔外科でベテランの先生ですら、時々親知らずを抜くのに難渋することがあるほどです。

どうして親知らずの抜歯は難しいの??

親知らずは人それぞれ埋まっている深さも違えば歯の形も違います。歯それぞれの向き、形等に合わせて抜き方を変え工夫をしなければ歯は抜けません。なので、『基本的な術式さえ知っていれば全ての親知らずが抜ける』といった簡単なものではないのです。処置前に様々なアプローチを想定していなければ抜けない親知らずもあるのです。

じゃあどこで抜いてもらえますか??

親知らずを抜こうと決意し、歯医者にいったら『うちでは抜けないから口腔外科行って下さい』と言われる事がありますよね。

当院では、口腔外科在籍時の数多くの抜歯経験から、できる限りの親知らずに対応し、抜歯を行っております。術前には必ずCT撮影を行い、抜歯時、抜歯後の注意事項も細かく説明した上で抜歯を行います。もちろん、抜歯を強要することは一切ありません。今の現状とこれから起こりうる事象について説明を十分にした後に、患者様に決めていただきます。

尚、他院からの紹介抜歯も行っておりますので、抜歯に関してお困りの先生がいらっしゃいましたらご相談いただければと思います。

 

当院では、CTを使った術前のしっかりした精査の元、安心・安全を心がけて親しらずの抜歯を行っております。もし、お悩みの患者様いらっしゃいましたらいつでもご相談下さい。