20代男性、静脈内鎮静治療を併用し親知らずの抜歯と歯の神経処置を行った症例

  • 20代男性、静脈内鎮静治療を併用し親知らずの抜歯と歯の神経処置を行った症例

こんにちは!みらい歯科クリニックです☆

今回は、嘔吐反射が強く歯科治療が困難な患者様に対し、鎮静治療下にて親知らずと虫歯治療を同時に行った症例をご紹介致します。

年齢・性別:20代男性

主訴左下の親知らずが大きな虫歯になっていて痛むので抜いて欲しい。また、嘔吐反射が強いので静脈内鎮静治療を併用して欲しい。

精査:レントゲン写真ならびCT撮影より、左下奥歯と親知らずに大きな虫歯を認めました。

治療計画左下奥歯の虫歯治療と親知らずの抜歯を同時に行う事としました。嘔吐反射が強いため、静脈内鎮静治療下にて行う予定としました。虫歯治療に関しては、何度も鎮静治療を行う事が困難なため、一度に治療が終わるように出来る限り神経を温存する予定としました。

経過:当日はモニターにて全身状態に異常がないことを確認し、静脈内鎮静治療を開始しました。患者がリラックスした状態を確認後、まず左下奥歯の治療を始めました。唾液が流入すると感染のリスクが高まり治療精度が落ちるため、術前に硫酸アトロピンを前投薬として投与し、唾液量を調節しております。また、虫歯治療中はクランプを使って簡易防湿を行い、唾液ができるだけ処置部に入らないようにしております。虫歯を全て除去すると、歯の中の神経が露出しました。

神経の露出部分が小さければそのままMTAセメントと呼ばれる優れた特殊なセメントを使用し神経を温存することが可能ですが、かなり広範囲に神経が露出したこと、易出血性であり止血が難しく、処置前の予想以上に神経が炎症を起こしておりましたので治療計画を変更し、神経を取る処置へ変更しました。嘔吐反射があり、鎮静下以外での治療が難しいため、神経をキレイに除去しMTAセメントと根管充塡材を併用し根の治療を1回で終了しております。

1週間後の再診時には親知らず部分の痛みがやや残ってはいたものの、神経を除去した奥歯の状態は痛みも無く問題ないとのことで経過観察とさせていただきました。奥歯に関しては、様子を見つつ今後被せものに変えるか検討することとしました。

麻酔時間約3時間

処置時間約2時間(抜歯30分、抜髄+根管充塡1時間30分)

料金60000円(鎮静代40000円+抜歯代10000円+抜髄即根充10000円)(税別)

総括:今回の症例に関しては、通常であれば外来治療で行えるものでありましたが、どう嘔吐反射を抑えて治療を行うかが1番の課題でした。嘔吐反射とは、咽頭周辺に様々な刺激で吐気を催す反射のことですが、歯科治療においては器具を喉の近くに持って来たり、型を取ったりすることで気持ちが悪くなる患者様は少なくありません。嘔吐反射はそれに対する恐怖心がより反射を増強させるため、鎮静剤を投与しリラックスさせる事で嘔吐反射は抑制できます。今回は約2時間の長時間の処置に関しても、全く嘔吐反射なく治療を行う事ができました。患者様からは『すごく楽でした』とお声をいただき、価値のある治療であったと思います。

今回のように、静脈内鎮静治療は親知らずの抜歯に限らず、様々な治療に併用して行う事ができます。もしご興味・ご要望がある方は、一度当院へご連絡下さい♪